Model 72 Synthesizer System
伝説的モノフォニック・シンセサイザー
CREATOR'S TALK vol.03
ELS 棚橋"EDDY"テルアキ
MUSIC EcoSystemsが今話題のクリエーター達に楽曲制作手法やレコメンド機材を訊くCreator's Talk vol.03はEvergreen Leland Studioの作編曲/サウンドプロデューサー、棚橋"EDDY"テルアキ。理想のベース・サウンドや音色選びのコツ、そしてSoftubeシンセ・プラグインの魅力を語ります。
伝説的モノシンセが遂にSoftubeから登場
Model 72 Synthesizer Systemは、Softubeならではの忠実なモデリングに加え、ダブリングなどの追加機能も搭載。トーン・ジェネレーター&ミキサー、エンベロープ&フィルター、モジュレーション、出力による4セクションで構成されており、通常のインストゥルメント・モードに加え、エフェクターとして使用できるFXモード、ギター&ベース・プラットフォームAmp Roomやモジュラー・プラットフォームModular用のモジュールも用意され、伝説的モノフォニック・シンセサイザーを現代的に甦らせています。
特徴
伝説的モノフォニック・シンセサイザーをソフトウェア化するにあたり、現代的な機能も実装しています。拡張パネルでは、オシレーター動作やシンセのパフォーマンスに関する側面を調整できます。ダブリング機能ではユニゾン状態にでき、スプレッド・ノブでステレオ・フィールドを調整可能です。こうした追加機能により、オリジナル・ハードウェア以上の可能性を得ることができます。

トーン・ジェネレーターとミキサー
トーン・ジェネレーターはModel 72の心臓部。このセクションには3基のオシレーターが用意され、2基は出力される波形と特性が同じで、受信するノート情報にリンクされています。3つ目のオシレーターは受信するノート情報とのリンクを解除でき、フリーランニングのモジュレーション・オシレーターとしても使用可能。チューン・ノブで広範囲のチューニングができる他、少しずつ異なる波形も備えています。ミキサー・セクションでは、5つのスイッチを使用して、フィルター・セクションとアンプ・セクションに送る音源のオン/オフを切り替えます。
エンベロープとフィルター
ミキサーから送られてきた信号は電圧で制御する4ポールのローパス・フィルターに入ります(フィードバック)。このフィルターにはレゾナンス・コントロールが付いており、フィルターのカットオフ周波数はカットオフ・ノブで調整できますが、このセクションの専用エンベロープ・ジェネレーターまたは個別のモジュレーション・セクションでリアルタイムで動的に変化させることも可能です。上部のエンベロープ・ジェネレーターはアタック、ディケイおよびサスティン・ノブを備え、サウンドの倍音成分を成形します。下部のエンベロープ・ジェネレーターは振幅を調整します。ノートを弾くと両方のエンベロープ・ジェネレーターが開始され、ノブで設定した時間に合わせて各段階に移行します。
モジュレーション・セクション
モジュレーション・セクションにはマスター・チューン・ノブが用意され、Model 72全体のファインチューンを行い、ノートのグライド・レート、モジュレーションのミックスを設定します。オシレーター3の出力とノイズのいずれかを使用するレガシーな方法も再現されています。さらに、LFOが追加されモジュレーション・ソースとして使用可能。全てのモジュレーションは、モジュレーション・ホイールを通じて送信され、このモジュレーション・ホイールはアッテネーターとして機能し、送信先へのモジュレーションの量を指定します。モジュレーションはオシレーターのピッチ、フィルターのカットオフ周波数またはこの両方に送ることが可能です。
出力セクション
出力セクションには、全体のボリュームを制御するマスター・ボリューム・ノブがあり、その下にはA440ボタンがあります。これはチューニング・ガイド・トーンのオン/オフを切り替えるボタンで、440Hz(A4)の正弦波オシレーターが作動しチューニングを行うことができます。この下にはソフトウェアならではの、ダブリング機能とスプレッド・ノブが用意されています。ダブリングをオンにするとユニゾン状態となり、スプレッド・ノブでステレオ・フィールドを調整できます。
収録内容
Model 72インストゥルメント
インストゥルメント・トラックで使用することで、このシンセの代表的なオリジナル・サウンドを得られます。有名なフィードバック・ループのテクニックも再現されており、ハイゲイン出力から外部入力にケーブルを接続することで、オーバードライブと歪みが増したクールなサウンドが得られます。DAWでのMIDIノートやMIDIキーボード・コントローラーから演奏することができ、キーボードの全てのキーに対応し、ベロシティに対応するように設定することも可能です。


Model 72 FX
外部音源をオーディオ入力へ入れてシンセサイザーをエフェクターとして使用するというテクニックは、70年代から現在に至るまで数々の作品で聴くことができます。Model 72にはFXプラグインも用意されており、オーディオまたはミックス・トラックに追加しModel 72のディストーションとフィルターを適用できます。MIDIチャンネルをルーティングしてノートを演奏すれば、エフェクトで処理されるサウンドをゲートすることも可能です。
Amp Room対応


Modular対応
Model 72の全てのインストゥルメント・セクションはモジュール(トーン・ジェネレーター、アンプ、フィルター、エンベロープ、ノイズ/グライド、ダブリング、プリアンプ)としてSoftube Modularで使用可能。Model 72をモジュラー・シンセとしてパッチ作成するのも簡単です。これにより、本格的なヴィンテージ・モノフォニック・サウンドを作り出せます。